【レシピあり】糀でつくる「基本の甘酒」手作り歴8年の土鍋が、本当に美味しい甘酒をつくるコツをお伝えしたい…!
おはようございます
自分にすごく驚いた話。
とある夕方、
ベランダの網戸にバッタが。
暑い中こんなところまで
飛んできたなんて、と感慨に浸ってましたら。
よしずの欠片。
そんなこと、ある?(自分に驚き)
土鍋家に欠かせない「甘酒」
土鍋愛用の発酵本。
土鍋家は8年ほど前から
「甘酒」を手づくりしています。
土鍋、子どもの頃から玄人好みの
味覚でして。
甘酒が大好物だったんです。(あとお酒のアテとか)
寒い時期、初詣や、通っていた
アイススケート教室の帰り際に
ご褒美で買ってもらったり。
嬉しい思い出も加わって、
土鍋にとって特別感がある
食べ物のひとつ。
あの甘い味と独特な香り。
しょうがが入っていたりすると、
これまた乙。
当時小学一、二年生の土鍋は
最後のひとさじまで、
大事に大事に飲んでいました。
のちに大人になって、
甘酒がスーパーなどで手に入る
ことを知り、家で飲めるなんて
と感動したものです。
更にその後、家でも作ることが
できると知ったときには、
恐れおののきました。
あれを量産できるのかと。
最早飲み放題ではないかと。
控えめに言って、
最高…!
実際、自宅で作り始めると美味しいし、
いろいろな使い方もできて、とても便利。
「飲む点滴」とも謳われる
ほど栄養豊富な甘酒。
また、腸内環境を整えて
くれる、いわゆる「腸活」
を促してくれる発酵食品でも
あります。
離乳食が始まった子どもから
安心して食べさせる
ことができる「手づくり甘酒」
は今となっては土鍋家には
なくてはならないものです。
「こうじ」クイズ
突然のクイズです。
どちらも「こうじ」ですが
この違い、わかりますか?
↓
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↓
↓
↓
↓
↓
正解:
「糀」:日本で作られた国字
「麹」:中国から来た漢字
なのだそう。
(へぇー)
土鍋は米こうじのことを
なんとなく「米で作られたこうじ」
だからと「糀」を使って
いましたが、このような由来が
あったようです。
また、
「糀」:米から作られている「こうじ」
「麹」:米・麦・豆などから作られる
「こうじ」全般
と明確に意味づけがあるそう
なので、土鍋のなんとなくの
解釈もあながち間違いでは
なかった模様。
突き詰めるなら、
米由来のこうじの正しい表記
=「糀」もしくは「米麹」
ということになるという事でしょうか?
ちなみに「糀」は
米にコウジカビが
「花が咲くように生える様子」
から生まれた漢字とのこと。
何だ、そのカワイイ由来は…。
糀を愛でる感受性がないと、
決して考えつくことのできない
このストーリー。
一体どんな素敵な人が考えたの
かしら。
(キュン)
参照:MARUKOME『こうじのこと』
以上、こうじクイズでした。
甘酒の嬉しい効能とは?
甘酒は栄養が豊富で
「飲む点滴」とも呼ばれて
いることはみなさまご存知のところ。
夏の季語でもあるけど甘酒の
起源は、遡ること江戸時代。
食欲の落ちる暑い時期の
夏バテ防止に大流行したそう。
そんな甘酒の嬉しい効能。
✔疲労回復
✔腸内環境を整える
✔抗酸化作用
etc…
甘酒には
・脳を正常に働かせてくれる
ブドウ糖
・整腸作用のある
オリゴ糖・食物繊維
・糖質の代謝やエネルギー代謝
に使われるビタミンB1・B2
・身体を作るタンパク質の元
アミノ酸
などが含まれています。
とっても身体に良さそうですね。
また、注目すべきはコウジ酸。
シミ・くすみの原因となる
メラニンの生成を抑制してくれる
こと、高い抗酸化作用をもつ
ことから注目の成分なのだそう。
糀をつくる職人さんたちの
手が白くツルツルだという話は
土鍋も聞いたことがあります。
どれも特に女性に嬉しい効能ですね。
美味しくいただきながら、
こんな嬉しい効能のオマケまで
付いてくるなんて、、
やっぱり最高…!
知れば知るほど嬉しい。
それが甘酒。
絶対読んで欲しい…!甘さを最大限引き出すポイント
黒米の甘酒
ここまで甘酒愛を語って
きましたが、レシピの前に
ぜひこれだけはお伝えして
おきたい。
甘酒って、
本当に奥が深い…!
(8年の重み)
甘酒の材料は、
「糀」「炊いたお米」「お湯」
の3つだけと、超シンプル。
それだけに、何を選ぶかで
想像以上に仕上がりに大きな
違いがでます。
甘酒を初めてつくる方にも、
そうじゃない方にも
ぜひご一読いただきたい、
8年甘酒を作っている
土鍋の経験則からなる
「甘さを最大限引き出す」
ポイントがこちら!!
ポイント①
糀は「生」を選ぶ!
ポイント②
「冷やごはん」を使う!
ポイント①糀は「生」を選ぶ!
糀づくりのための米を蒸す
糀には「乾燥糀(かんそうこうじ)」
と「生糀(なまこうじ)」があります。
甘酒をつくるなら、
土鍋の推しは断然「生糀」!
糖化力が強く、
しっかりした甘みの甘酒に
仕上がります。
しかし乾燥糀でも甘酒ができ
ますので、ご安心を。
甘さは控えめになりますが、
乾燥糀は長期保存できるので、
作りたい時にすぐ作れるメリット
もあります。
あとは、自分好みの糀を選ぶこと。
使ってみないと分からないので
お伝えするのが心苦しいのです
が、こればっかりは本当に
「好み」でして。
メーカー毎に全く味が違うん
です…!
※最後におすすめ糀のリンク貼っておきます!
糀と同じ、味噌や日本酒づくりなど
の発酵食品も、蔵に住み着いている
菌が味の違いを生むなんて話、
聞いたことありませんか?
糀の作り方自体は、メーカー毎で
ほとんど変わらないのですが、
糀菌の種類等によって
糀の味に違いが出る
という訳なんですね。
厳密には、糀菌の持つ「酵素」に
違いがあるようで。
糀は、原料
(甘酒の場合は「炊いたお米」)を分解
して甘みや旨味をつくり出すの
ですが、この「酵素」が100種類
ほどもあると言われているんです。
そのような理由から、メーカー毎
に味が異なると。
(土鍋調べ)
また、糀の原料の米が違う
「玄米糀」「黒米糀」「古代米糀」
などもあります。
これらもそれぞれ違う仕上がりに。
甘さを追求するなら、甘味の元と
なるでんぷん質の量が多い、
ベーシックな白米の「糀」一択です。
ここまで読んで、
「甘酒づくりって面倒だな?」と
思われた方、大丈夫!!
これは作り比べたからこその見解。
スーパーなどで手に入る、
一般的な糀で作った甘酒でも
恐らく普通に満足できます。笑
手づくりの甘酒って、本当に
美味しいです。
「私好みの甘酒を追求したいわ」
というこだわり派の方だけ、
お試しいただければ。
ポイント②「冷やごはん」を使う!
これは土鍋の経験則ですが、
「炊いたお米」は
「冷やごはん」を使う方が
甘くなります。
それも、2日前ぐらいに炊いて、
冷蔵庫の中で、ボソボソになっている
お米。(表現)
このメカニズムを自分なりに
紐解いてみようと思ったの
ですが、
全く分からなかった…!
しかし確実に甘くなります。
(一度β化してるのがいいのだろうか‥?)
これを温め直さずに使います。
ちなみに
・「炊いたお米」を入れて作る
or
・糀のみで作る
でも味が違いまして、
断然「炊いたお米を入れて作る」
方が甘いです。
(甘みの元になるでんぷん質が多いから)
なお、よりでんぷん質の多い
もち米を使えば、より甘くなり
ます。
また、玄米や古代米なども使え
ます。
こちらはでんぷん質が少なく、
甘さは控えめになります。
土鍋家の甘酒レシピ
※ノンアルコールの甘酒
レシピです
【材料】
1/2LのWECKでできる量
・生糀 150g
または乾燥糀 100g
・冷やごはん 150g
冷蔵庫に入れていたものを、
温めずに使うこと。
できれば2日ほど前に炊飯して
ボソボソしているもの。
白米、もち米、玄米などお好みで。
・熱湯 適量
・清潔な耐熱瓶
・耐熱の温度計
【作り方】
①清潔な瓶
(土鍋家では1/2LのWECK)に
糀、炊いたお米を交互に入れる。
②①に沸かしたばかりの熱湯を
注ぐ。
中身がひたひたになるまで
注いだら、細長いスプーンや
菜箸などでぐるぐると全体を
かき混ぜる。
糀とお米がしっかり浸るまでお湯を注ぐ
③②に清潔なふきんをかぶせ、
(付属の瓶の蓋は使わない)
↑
ここがポイント!
こうすると甘くなる!※1
ヨーグルトメーカーに入れる。
ヨーグルトメーカーの蓋を
閉め、60℃で10~13時間で※2
保温する。
④保温から1時間ほど経ったら
水分量をチェック。
必要であれば、ひたひたになる
よう60℃のお湯を足す。
面倒ですが、必ず温度計で計って
60℃のお湯を入れましょう。
熱すぎると酵素の働きが失われます。
また低すぎると全体の温度が下がり、
保温時間の調整が必要になるため
失敗しやすくなります。
⑤好みの甘さになったら、でき
あがり。
あら熱が取れたら冷蔵庫に入れ
1週間を目安に食べきる。
※1 瓶の蓋について
土鍋の経験則です。
瓶の中の温度が上がり過ぎ
ないことで、安定して発酵
し、甘くなるのではと
推測しています。
ややこしいですが、
瓶の蓋は閉めない(ふきんを被せる)
&
ヨーグルトメーカーの
蓋は閉める
ようにしてください。
※2 保温時間について
糀の種類、瓶の厚み、
保温前の温度状況等により
保温時間が変わります。
10時間を目安に味をみて、
甘みが少ない場合は、温度は
変えずに1時間ずつ延長。
(加熱しすぎると酸味が出ます)
なお、土鍋家はWECKを使用
しています。瓶が厚く温度が
上がりにくいため、
12~13時間保温しています。
生糀
白米/無農薬
乾燥糀
玄米/無農薬
玄米その他/無農薬
味比べをしたい方に便利な
アソートのおためしセット。
我が家の甘酒づくりはこちら
を愛用しています。
落ち着いたステンレスが
スタイリッシュでどんなキッチン
にも馴染んでくれます。
こんな使い方もできます◎
ストレートに甘酒を楽しむも
良し、調味料として使うも良し。
土鍋家ではこんな使い方をして
います。
・お湯や豆乳などで割って飲む
・ヨーグルトにかける
・肉や魚の漬け焼きに
・砂糖代わりに、
料理やスイーツづくりに
肉や魚のたんぱく質は、甘酒に
含まれる「プロテアーゼ」という
酵素により、分解されて柔らかく
なり、吸収しやすくなります。
料理やスイーツづくりに使う
場合は、ブレンダーにかけると
滑らかな仕上がりになります。
お好みの使い方を見つけてくださいね♪
甘酒を使ったスイーツレシピ
甘くならない…失敗した?
甘酒の失敗、最も起こりうる
可能性が高いのは
「甘くならない」
ことかと思います。
味見してみて
「う…甘く…ない…」
まるでちょっと甘めのおかゆ
のようだったときの悲しみ。
分かります‥!
そんなときは、これらの
見直し&リカバー法を
試してみましょう。
※重要※
「酸っぱくなっている」場合、
保温時間が長すぎたor高温で糀菌が死滅
した可能性が高いです。
この場合はリカバーできません。
このまま食べましょう。
また、甘みが感じにくいだけでなく
変なにおいがする場合は、雑菌が
入って腐敗した可能性があります。
大変もったいないですが、破棄
しましょう。
まず、時間を延長してみる!
まずはこれ!
時間を延長してみましょう
保温時間が足りないことに
よる甘さ不足の場合、
これで解消できます。
60℃のまま、1時間延長
して、1時間後に甘く
なっていたら大成功!
まだ甘みが足りなければ、
さらに1時間ずつ延長して
ください。
※「温度を上げる」という
レシピもありますが、高温で
糀菌が死んでしまうと
リカバーできなくなるので
要注意!
それでも甘くならない…
材料・工程を見直しましょう
シンプルだからこそ、
材料の選定や工程が
仕上がりにダイレクトに影響
します。
以下を見直してみてください。
✔ 糀の量は合っているか?
⇒生糀と乾燥糀で使う量が
異なります。
生糀を使う場合は乾燥糀
の1.5倍量が必要です。
✔ 冷蔵庫に入れていた
冷やごはんを温めずに
使っているか?
⇒ボソボソのお米の方を
そのまま使いましょう。
✔ レシピの工程②で、
沸かしたばかりの熱湯を
使っているか?
⇒冷えた糀やごはんに熱湯を
加えることで、ちょうど良い
温度(60℃)に近くなり
スムーズに保温に移行する
ことができます。
✔ レシピの工程④で、差し湯
をしていますか?
また、きちんと60℃に
なるよう計測していますか?
⇒水分量が足りないと、うまく
発酵が進みません。材料が
ひたひたになるまで差し湯
をしてください。
また、必ず60℃のお湯を
加えるようにしてください。
全体の温度が下がらない
or上がり過ぎないように。
✔ 瓶の蓋を使わず、ふきんを
被せていますか?
⇒適当に空気が入る環境を
作ることで、安定した温度を
キープします。
ややこしいですが、
瓶の蓋は閉めない(ふきんを被せる)
&
ヨーグルトメーカーの
蓋は閉める
ようにしてください。
✔ 糀の種類を変えてみる
⇒糀によって味がかなり
異なります。
あまり甘くならないな…と
いう事が続いたら、
別の糀に変えるのも手。
「あぁ…
もう心折れた…」
というあなたも大丈夫。
土鍋家では今は料理が苦手な
夫が担当しているくらいなので、
3回もトライすれば、
必ず美味しい甘酒を作れるよう
になります…!
(うまくできなければコメントくださいね)
どうにもならない…最後は火入れ!
最終的なリカバー法
煮詰める
甘酒を加熱することを
火入れと言います。
出来上がった甘酒を小鍋に
移して弱火にかけます。
ふつふつしてきたら
火を止めます。
ここまでが火入れ。
酵素の働きを止める
ことで1ヶ月ほどの保存が
可能になります。
(但し酵素の働きがなくなる為、
生きた酵素を摂りたい場合は
火入れしません)
さらに凝縮した甘さが欲しい
場合は、甘さをみながら
とろ火で煮詰めます。
好みの甘さになったら火を
止め、あら熱が取れたら
保存容器に移し、冷蔵庫へ。
土鍋おすすめの糀、ヨーグルトメーカー、書籍など
生糀
甘酒をつくるなら、ぜひ生糀を。
中でもこだわりのメーカーさん
からお取り寄せで手に入れる
生糀がやはりおすすめです。
こちらのおたまやさんは、
原料、作り方にも強いこだわり
を持っておられるメーカーさん。
土鍋はおたまやさんの
白米糀の他、玄米麹、黒米糀を
購入し作り比べもしています。
甘みを重視するならこちら。
じっくりと甘みを引き出す
甘酒作りに最適の糀。
山形県産米使用。
生糀は時期によって売り切れている
こともあるので、いくつかご紹介します。
こちらも無農薬にこだわって
糀づくりをされています。
新米無肥料(無化学・無有機)・無農薬・無除草剤【自然栽培米こうじ500g】
乾燥糀
白米/無農薬
日持ちがするメリットのある
乾燥糀。
今作りたい!を便利に
叶えてくれます。
玄米その他/無農薬
味比べをしたい方に便利な
アソートのおためしセット。
お米の種類で発酵の仕方や
味わいが全く違うので、作り
比べるのも楽しいです。
お米の栄養を丸ごと摂れる
玄米糀。
ヨーグルトメーカー&瓶
土鍋は
上のヨーグルトメーカー
&このWECKの組み合わせ
で作ってます。
これが正にシンデレラフィット!
しかもこの瓶、野菜室にも立てて
入れられるサイズなんです。
作る⇒保存がとてもスムーズ。
ストレスフリーな家事って大事。
(念のためサイズは確認してくださいね)
口が大きい方が扱いやすい
という方にはこちら。
土鍋家でもWECKの控えに
持っています。
安心の日本製。
かき混ぜるときには菜箸でも
OK。
ですが、ロングタイプの
スプーンもやっぱり便利。笑
書籍(甘酒レシピ、発酵関連)
造り酒屋に併設された
発酵カフェの御店主が
書かれています。
甘酒・酒粕・麹のおやつ
レシピがたくさん。
ビスケットやタルトなどの
焼き菓子から、
アイスクリームやおつまみ
がわりのスイーツまで、
心が満たされる
やさしいおやつのレシピ本。
代々糀造りをされている
「糀屋本店」のおかみさん
が書かれた糀のレシピ本。
分かりやすく書かれており、
糀を使いこなしたい人の
導入のHow to本として便利。
塩糀などの調理糀の作り方
や、それらを使ったレシピ
も豊富。
こちらは少々専門的な内容
になります。
「発酵」とは何か?
健康になぜ良いのか?
を紐解きつつ
興味深く読むことができます。
こちらは
「自分で糀を作りたい」人の
ための本。
土鍋は一度作ってみたの
ですがめっちゃ失敗しまし
た笑(工程間違えた)
普通はちゃんと作ることが
できるそうなので、
こだわりの糀を作りたい方、
海外在住などで糀が手に
入りにくい方に。
海外のお友だちなどへの
プレゼントにも使えそう。
全編英訳付き。
(これ、地味にすごい…)
発酵といえばこのお方、
小泉武夫先生の著書。
(「土に埋めて発酵させた
海鳥の内臓を吸う人」と言えば
分かりやすいのか…?)
発酵を愛し、発酵に愛され
る男、小泉先生の視点で
描かれた発酵の魅力に
どっぷり浸かることが
できる一冊です。
土鍋大好き。
(海鳥のことも書いてあるよ)
いいねありがとうございます。
励みになります♡
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